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Channel: 大工かたさんの七転八起
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涼しい顔の猛将棟梁。

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 先日のコンプ4連結の建て方応援現場の話です。



 普通サイズの住宅ですが、大工が13人も。


 何故かというと、屋根形状が複雑で、大きなロフトがあって、筋交いが66本もあったから。当然ダブルの箇所も多いです。


 で、建て方当日に、間柱筋交いと金物仕舞いまで終わらせるのが、棟梁の目標だったりもします。



 ここの元請けさんは何故かいつも筋交いのプレカットをしてくれないのですが、棟梁さんは事前に間取りを見て問題を察知、勝手にプレカット業者と打ち合わせて、筋交いをプレカットにしていました。


 材料搬入のときに、それを見つけた、同じ団地内に複数ある同じ元請け現場の大工さん達がブーイング。同じ仕様の家で筋交いのあまりの多さに難儀していて、不公平だ!と抗議の電話をはじめた人もいたそうです。


「無為無策でボーっとしてるからだろ?」


 と、涼しい顔の猛将棟梁。


「プレカット業者に自腹で加工賃を払っている。現場の大工に金を払おうが、プレカット業者に払おうが、結果としてキチンとモノが出来ていれば文句を言われる筋合いは無いだろう。」


 それだけではありません。元請けさんと交渉せずに、敢えて直接プレカット業者とやり取りをしたのは何故か?


「元請けに頼んだら、言い値で加工賃を差っ引かれて、損するのが目に見えていたから。」


 ・・・だそうで。 面白いです。



 いつもは10数本の筋交いと、外壁と間仕切りの間柱を入れるのが、僕の仕事なんですが、今回は、レッカーの見通しが殆ど利かない条件だったので、無線の係を仰せつかりまして、棟が上がるまでは仕事に取り掛かれませんでした。(レッカーさんに目をつけられてしまって・・・。)


 棟が上がって、屋根仕舞、間仕切り、バルコニー、金物等、各所に手分けして、夕方までには余裕を持って作業終了することが出来ました。


 たぶん今頃はサッシも入っているのではないでしょうか。


 先月末に上棟した僕の現場ですが、今週中にも、追い抜かれることでしょう(笑)。


 

 いやまったく、かないませんですワ。


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